スマートメーターは30分ごとに使用量を計測|検針員の訪問が不要になる仕組みと切り替え時の扱い
スマートメーターは、通信機能を備えたデジタル式の電力メーターです。この記事では、中部電力パワーグリッドと九州電力送配電の公式説明、電力広域的運営推進機関(OCCTO)の資料をもとに、30分ごとの計測、検針の自動化、電力会社を切り替えたときの扱い、使用量の確認方法を整理します。
スマートメーターは30分ごとの使用量を計測する
中部電力パワーグリッドの説明では、スマートメーターは「30分ごとの電気のご使用量を計測することができる」機能を備えています。九州電力送配電も、30分ごとに使用量を計測でき、遠隔での検針が可能な通信機能を備えた電力メーターと説明しています。
30分は、1日で48回の計測にあたります。計算式は次のとおりです。
24時間 × 2回(1時間あたり) = 48回/日
計測したデータは、メーターの通信機能を通じて送配電事業者に送られます。この30分単位のデータは、あとで述べるように、電気の請求の元になる使用量の確定にも使われます。
検針員の訪問が不要になる自動検針の仕組み
従来は、毎月メーターの指示数を確認するために、電力会社の検針員が現地を訪問していました。スマートメーターは通信機能により、遠隔でメーターの指示数を確認できます。中部電力パワーグリッドは、検針のために敷地内へ入る必要がなくなると説明しています。九州電力送配電も、切り替え後は検針のための訪問がなくなるとしています。
| 項目 | 従来のメーター | スマートメーター |
|---|---|---|
| 検針の方法 | 検針員が現地で指示数を確認 | 通信で遠隔から確認 |
| 現地への訪問 | 毎月必要 | 検針のためには不要 |
| 計測の単位 | 指示数の確認(毎月) | 30分ごとの使用量を計測 |
なお、中部電力パワーグリッドの説明では、契約容量が60Aまでの場合、スマートメーター内部にブレーカー機能を搭載しており、超過したときは自動で遮断され、約10秒後に自動で復帰します。約30分の間に「入」と「切」を一定回数以上繰り返した場合は復帰しません。契約アンペアの選び方は契約アンペアの選び方で確認できます。
30分ごとの使用量は小売電気事業者にも提供される
電力広域的運営推進機関(OCCTO)のページには、送配電事業者が、託送契約をしている小売電気事業者に対し、需要地点ごとに30分電力量を提供すると記載されています。また、送配電事業者は、託送料金を請求する根拠として、確定使用量を小売電気事業者に通知します。
つまり、電気を届ける送配電事業者がメーターの計測を担当し、料金プランを提供する小売電気事業者にそのデータが渡ります。送配電と小売の役割分担は、電力会社を切り替えても停電リスクは変わらない理由で解説しています。
電力会社を切り替えるときのスマートメーターの扱い
九州電力送配電のFAQでは、電気の供給者変更(契約切替)を申し込んだ利用者が、スマートメーター設置の対象になると説明されています。また、九州電力の案内では、スマートメーターが設置されていない場合は、取替工事が必要になり、切り替えの申込み後に実施されると記載されています。
すでにスマートメーターが設置されている場合の扱いは、上記の九州電力のページに明記がありません。切り替え先の電力会社の案内で確認してください。切り替えの手順は電力会社の切り替え手順でまとめています。
スマートメーターの設置は送配電事業者が順次進めている
スマートメーターの設置は、送配電事業者が地域ごとに進めています。中部電力パワーグリッドのページには、2015年7月から管内全域でスマートメーターの設置を順次進めると記載されています。九州電力送配電は、電気の供給者変更を申し込んだ利用者が設置の対象になると説明しており、設置のきっかけは事業者ごとに異なります。
ここで整理しておきたい点は、次の3つです。
- 計測とデータの管理を担当するのは、電気を届ける送配電事業者です
- 料金プランを提供するのは、小売電気事業者(電力会社)です
- 小売電気事業者は、送配電事業者から提供された30分電力量や確定使用量をもとに料金を扱います
スマートメーターの有無そのものは、料金プランの単価や割引を決めるものではありません。プランごとの単価の違いは、シミュレーターと各社の公式ページで確認する必要があります。お住まいの地域で設置がいつ完了するかは、地域の送配電事業者の公式ページで確認してください。
使用量を確認する方法
スマートメーターにしても、毎月の使用量と請求額を確認する基本の方法は検針票です。九州電力送配電は、切り替え後の確認方法として「電気ご使用量・請求金額のお知らせ」の郵送を挙げています。検針票の項目は検針票の読み方で解説しています。
30分ごとの細かい使用状況は、次の方法で確認します。
- 「電力メーター情報発信サービス」(Bルートサービス)に申し込み、スマートメーターで計測したデータをHEMS機器などで受け取る
- HEMS機器などの宅内設備は、利用者側で用意する必要がある(中部電力パワーグリッドの説明)
- このサービスの利用には、送配電事業者への別途の申込みが必要
このデータを使うと、電気の使用が多い時間帯を把握し、省エネに活用できます。各社のWeb会員サービスで確認できる範囲は事業者ごとに異なるため、本記事では公式ページで確認できた範囲だけを記載しています。急な電気代の上昇の確認は電気代が急に上がったときの確認手順を参照してください。
この記事のまとめ
- スマートメーターは、30分ごとの電気使用量を計測できる通信機能付きの電力メーターです
- 遠隔で指示数を確認できるため、検針のための訪問は不要になります
- 30分電力量は、送配電事業者から小売電気事業者に、需要地点ごとに提供されます
- 未設置の場合は、電力会社の切り替え申込み後に取替工事が必要です(九州電力の案内)
- 30分ごとのデータは、Bルートサービスへの申込みとHEMS機器で確認できます
- 実際の請求額は検針日・契約条件により異なります。料金の目安はシミュレーターで確認できます
よくある質問
スマートメーターは何分ごとに使用量を計測しますか?
[中部電力パワーグリッドの説明](https://powergrid.chuden.co.jp/goannai/ippan/smartmeter/info/index.html)では、30分ごとの電気の使用量を計測できる機能を備えています。[九州電力送配電](https://www.kyuden.co.jp/td/functions/faq/smartmeter.html)も、30分ごとに計測でき、遠隔での検針が可能な通信機能を備えた電力メーターと説明しています。
スマートメーターにすると検針員は来なくなりますか?
通信機能により遠隔でメーターの指示数を確認できるため、検針のために敷地内へ入る必要がなくなると、[中部電力パワーグリッド](https://powergrid.chuden.co.jp/goannai/ippan/smartmeter/info/index.html)が説明しています。毎月の使用量は検針票などで確認します。
電力会社を切り替えるとき、スマートメーターは必要ですか?
[九州電力の案内](https://support.kyuden.co.jp/faq/show/288?category_id=9&site_domain=default)では、スマートメーターが設置されていない場合は取替工事が必要で、切り替えの申込み後に実施されます。すでに設置済みの場合の扱いは同ページに記載がないため、切り替え先の案内で確認してください。
30分ごとの使用量データは自分で見られますか?
送配電事業者が提供する「電力メーター情報発信サービス」(Bルートサービス)に別途申し込み、HEMS機器で受け取る方法があります。[中部電力パワーグリッド](https://powergrid.chuden.co.jp/goannai/ippan/smartmeter/use/)によれば、HEMS機器などは利用者側での用意が必要です。