契約アンペアの選び方|基本料金はどう決まる?アンペア変更の注意点も解説
電気の契約で最初に決めることになるのが「契約アンペア」です。契約アンペアは基本料金に直結する重要な項目ですが、下げれば下げるほど電気代が安くなるわけではありません。この記事では、契約アンペアの区分と基本料金の関係、アンペアを変更する際の注意点について、公式データにもとづいて解説します。
契約アンペアの区分
契約アンペアには、一般的に次の区分があります。
10A ・ 15A ・ 20A ・ 30A ・ 40A ・ 50A ・ 60A
数字が大きいほど、同時に使える電力の容量が大きくなります。一人暮らしで家電の使用が少ない場合は低めのアンペア、複数人の世帯でエアコンや電子レンジなどを同時に使うことが多い場合は高めのアンペアが検討されることが一般的です。
基本料金はアンペア数にほぼ比例する
契約アンペアが上がるほど、基本料金も上がります。東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bを例にすると、次のようになっています。
| アンペア | 基本料金 |
|---|---|
| 10A | 311.75円 |
| 15A | 467.63円 |
| 20A | 623.50円 |
| 30A | 935.25円 |
| 40A | 1,247.00円 |
| 50A | 1,558.75円 |
| 60A | 1,870.50円 |
表を見ると、アンペア数がおおむね2倍になれば基本料金もおおむね2倍になっていることがわかります。基本料金はアンペア数にほぼ比例して決まる仕組みです。
アンペアを下げても変わらない部分がある
契約アンペアを下げると基本料金は下がりますが、電力量料金(使用量に応じた従量料金)・燃料費調整額・再エネ賦課金は、いずれも使用量(kWh)に応じて決まる項目であるため、契約アンペアを変えても金額は変わりません。つまり、契約アンペアを下げて安くなるのは基本料金分だけです。
たとえば毎月の使用量が多い世帯の場合、基本料金は電気代全体に占める割合が相対的に小さくなるため、契約アンペアを下げたことによる節約効果は限定的になります。契約アンペアの見直しは、あくまで電気代の一部を占める基本料金の最適化として捉えることが大切です。
なお、契約アンペアを必要以上に下げすぎると、同時に使う家電の消費電力の合計が契約容量を超え、ブレーカーが落ちやすくなる可能性があります。基本料金を抑えたい気持ちだけで極端に低いアンペアを選ぶのではなく、実際の生活で必要な容量を踏まえて検討することをおすすめします。世帯人数別のアンペアの目安については、「一人暮らしの電気代」の記事など、当サイトの世帯別記事を参考にしてください。
すべての事業者が10Aから契約できるわけではない
契約アンペアの区分は、すべての電力会社で共通というわけではありません。実例として、東急でんき(東急パワーサプライ)の従量電灯Bの公式の料金定義書では、20A・30A・40A・50A・60Aの区分のみが用意されており、10A・15Aの契約には対応していません。
| アンペア | 基本料金 |
|---|---|
| 20A | 572.00円 |
| 30A | 858.00円 |
| 40A | 1,144.00円 |
| 50A | 1,430.00円 |
| 60A | 1,716.00円 |
このように、事業者によっては最小の契約アンペアが20Aからとなっている場合があります。低いアンペアでの契約を希望する場合は、事前に対応する区分を確認しておくと安心です。
アンペア変更の一般的な注意点
契約アンペアを変更する場合、多くの場合はブレーカーの交換などの工事や、立会いが必要になることがあります。手続きの詳細や費用の有無は契約先の電力会社によって異なるため、変更を検討する際は契約先に直接確認することをおすすめします。また、引越しなどでアンペアを新規に決める場合は、あらかじめ想定される同時使用の家電を洗い出しておくと、必要な容量を判断しやすくなります。
たとえば、エアコン・電子レンジ・IHクッキングヒーターのように消費電力が大きい家電を同時に使う機会が多い世帯では、契約アンペアが低いと同時使用時にブレーカーが落ちるリスクが高まります。反対に、在宅時間が短く同時に使う家電が少ない世帯では、必要な容量に対して契約アンペアが過大になっているケースもあります。基本料金を左右する項目だからこそ、実際の生活スタイルに合わせて見直す価値があります。
まとめ
契約アンペアは10A〜60Aの区分があり、基本料金はアンペア数にほぼ比例して決まります。アンペアを下げると基本料金は下がりますが、電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金は使用量に応じて決まるため変わりません。また、事業者によっては10Aや15Aに対応しておらず、20Aからの契約になる場合もあります。
契約アンペアの見直しは、電気代全体から見ると基本料金分に限られた効果ではありますが、毎月固定で発生する費用である以上、積み重なると年間では無視できない差になります。同時に、下げすぎによるブレーカー遮断のリスクや、事業者ごとに対応区分が異なる点も踏まえたうえで、無理のない範囲で検討することが大切です。自分の契約アンペアと使用量で実際の月額がどうなるかを確認したい場合は、電気料金シミュレーターで試算してみてください。
料金データは事業者の公式サイトで随時更新されるため、この記事に掲載している数値は公式サイトとの照合日を明記したうえで公開しています。契約前には、必ず各事業者の公式サイトで最新の条件をご確認ください。
よくある質問
契約アンペアを下げると必ず電気代は安くなりますか?
契約アンペアを下げると基本料金は下がりますが、電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金は使用量(kWh)に応じて決まるため変わりません。下がるのは基本料金分だけであり、電気の使用量そのものが多ければ、契約アンペアを下げても電気代全体への影響は限定的です。
10Aから契約できないプランがあるのはなぜですか?
事業者によって契約可能なアンペアの区分が異なるためです。たとえば東急でんき(東急パワーサプライ)の従量電灯Bは、公式の料金定義書において20A・30A・40A・50A・60Aの区分のみが用意されており、10A・15Aの契約には対応していません。すべての事業者が10Aから契約できるわけではないため、契約前に対応区分を確認することが大切です。
契約アンペアは自分で選べますか?
多くの場合、契約者が希望するアンペアを選ぶことができますが、変更には工事や立会いが必要になる場合があります。手続きの詳細は契約先の電力会社によって異なるため、変更を検討する際は契約先に確認することをおすすめします。
契約アンペアが低すぎるとどうなりますか?
同時に使用する家電の消費電力の合計が契約アンペアを超えると、ブレーカーが落ちやすくなる可能性があります。基本料金を抑えたいからといって必要以上にアンペアを下げると、日常生活に支障が出ることがあるため、実際に必要な容量を踏まえて選ぶことが重要です。