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炊飯器の保温は1時間0.52円|約2時間47分を超えると冷凍+レンジ(1.45円)が安い

公開 2026/10/07 更新 2026/10/07 最終確認 2026/09/30

炊飯器の保温は「つけっぱなしで手軽」な一方、時間が長いほど電気代が積み上がります。この記事では、象印NW-JZ10の公式スペックから炊飯1回と保温1時間の電力量を取り出し、パナソニックとシャープの電子レンジの定格消費電力で「冷凍ご飯を温め直す」場合の電気代と比べます。電気代は全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWh(税込)で換算します。

炊飯1回は4.31円、保温は1時間0.52円

象印NW-JZ10(5.5合・圧力IH)の公式スペックには、次の数値が掲載されています。

項目公式スペックの数値31円/kWhでの電気代
炊飯時消費電力量(1回)139Wh4.31円
保温時消費電力量(1時間あたり)16.7Wh0.52円
年間消費電力量(エコ炊飯)77.0kWh/年2,387円

計算式は次のとおりです。

炊飯1回: 0.139kWh × 31円 = 4.31円
保温1時間: 0.0167kWh × 31円 = 0.52円
年間: 77.0kWh × 31円 = 2,387.00円

炊飯そのものの電気代は1回4.31円で、家電全体で見ても小さな金額です。差が出るのは保温の時間です。なお、消費電力量は炊飯量や使用メニューにより異なる旨が公式ページに記載されており、上の数値はその条件下の値です。

保温1時間・6時間・12時間・24時間・40時間の電気代

保温の電気代は「16.7Wh × 時間」で決まります。時間ごとの金額は次のとおりです。

保温時間消費電力量電気代(31円/kWh)
1時間16.7Wh0.52円
6時間100.2Wh3.11円
12時間200.4Wh6.21円
24時間400.8Wh12.42円
40時間668.0Wh20.71円
保温6時間: 0.1002kWh × 31円 = 3.11円
保温12時間: 0.2004kWh × 31円 = 6.21円

12時間の保温は炊飯1回(4.31円)を上回ります。象印の公式ページには「40時間までおいしく保温」と記載されていますが、40時間保温すると電気代は20.71円で、炊飯1回の約4.8倍になります。

冷凍ご飯1杯をレンジで温める電気代は1.45円

冷凍ご飯を電子レンジで温め直す電気代は、レンジの定格消費電力と加熱時間から計算できます。定格消費電力は、パナソニックNE-FL1Eが1,400W、シャープRE-TD186が1,420Wです。加熱時間は公式スペックには載っていないため、ここでは「冷凍ご飯1杯(例: 150g)を600Wで2分加熱する」と仮定し、定格消費電力で連続して動く前提で計算します。この仮定は一例であり、ご飯の量や機種で変わります。

パナソニックNE-FL1E: 1,400W × 2分 ÷ 60 = 46.67Wh → 0.04667kWh × 31円 = 1.45円
シャープRE-TD186: 1,420W × 2分 ÷ 60 = 47.33Wh → 0.04733kWh × 31円 = 1.47円

加熱時間を3分に延ばした場合は、NE-FL1Eで1,400W × 3 ÷ 60 = 70Whとなり、電気代は2.17円です。冷凍ご飯は、レンジで温める分の電気代だけで済み、保温のように時間がたつほど増えることがありません。

保温が約2時間47分を超えると冷凍+レンジのほうが安い

保温の電気代とレンジの電気代が等しくなる保温時間を、次の式で求めます。

損益分岐(時間) = レンジの消費電力量(Wh) ÷ 保温の消費電力量(Wh/時間)
NE-FL1E(2分): 46.67 ÷ 16.7 = 約2.79時間(約2時間47分)
RE-TD186(2分): 47.33 ÷ 16.7 = 約2.83時間(約2時間50分)
NE-FL1E(3分): 70 ÷ 16.7 = 約4.19時間(約4時間11分)

仮定の範囲では、保温が3〜4時間前後を超えると、1杯分を冷凍してレンジで温め直すほうが電気代は小さくなります。ただし、この比較には注意点があります。

  • 保温の電気代は炊飯器全体(5.5合分)を保温する費用で、1杯あたりの費用ではありません。保温中に複数杯を食べるなら、その分で割って考えます
  • 冷凍する場合も、炊飯(4.31円)、冷凍庫に入れる手間、冷凍庫の保管にかかる電力は別途かかります(冷凍庫の電力は本記事では計算していません)
  • レンジの加熱時間は仮定値で、実際の消費電力は定格より低い場合があります

例えば、保温を12時間続けて3杯食べる場合は、保温6.21円 ÷ 3杯 = 1杯あたり2.07円で、冷凍+レンジ(1.45円)より高くなります。逆に、炊きたてから2時間以内に食べ切るなら、保温は1.04円で済み、レンジより安くなります。

加熱時間と食べる杯数で変わる損益分岐

レンジの加熱時間が変わると、分岐点も動きます。パナソニックNE-FL1E(1,400W)で、加熱時間ごとの1杯あたり電気代と、保温の電気代と並ぶ時間を並べます。

加熱時間(仮定)消費電力量1杯の電気代分岐する保温時間
1分23.33Wh0.72円約1.40時間
2分46.67Wh1.45円約2.79時間
3分70.00Wh2.17円約4.19時間
4分93.33Wh2.89円約5.59時間
分岐する保温時間 = 加熱時間中の消費電力量 ÷ 16.7Wh
4分の場合: 1,400W × 4 ÷ 60 = 93.33Wh、93.33 ÷ 16.7 = 約5.59時間

保温が長いほど有利になる冷凍側の条件は、食べる杯数でも確認できます。保温を12時間続けた場合(6.21円)と、同じ12時間の間に食べる分を冷凍+レンジ(2分加熱)で温める場合を比べます。

1杯: 1.45円、2杯: 1.45 × 2 = 2.89円、4杯: 1.45 × 4 = 5.79円
保温12時間: 6.21円

2分加熱の仮定では、4杯分を温め直しても5.79円で、12時間保温の6.21円を下回ります。一方、保温が短く杯数が多い場合は、保温のほうが安くなります。冷凍の場合の炊飯費(4.31円)は保温ありの場合も同じで、比較の対象外です。

なお、メーカー公式には電子レンジ自体の年間消費電力量として、パナソニックNE-FL1Eが59.9kWh/年、シャープRE-TD186が57.0kWh/年と掲載されています。これは各社の測定条件による値で、ご飯の温め直しだけの電力量ではないため、本記事の計算には使っていません。

使い方の目安と、ほかの家電との比較

保温の時間が短い(3時間前後まで)なら、保温のままで電気代の差は数円以内です。翌日以降に食べる分や、保温が半日を超えそうな分は、炊飯後に小分けして冷凍する使い方が電気代の面で有利です。

ほかの家電の電気代は家電の電気代一覧で、保温を続ける家電の考え方は電気ケトルと電気ポットの比較で確認できます。どの家電から見直すかの順番はどの家電から節電すべきかで整理しています。実際の請求額は検針日・契約条件により異なります。契約プランごとの目安はシミュレーターで確認できます。

この記事のまとめ

  • 象印NW-JZ10の炊飯1回は139Whで、31円/kWh換算では4.31円
  • 保温は1時間16.7Whで0.52円、6時間で3.11円、12時間で6.21円、40時間で20.71円
  • 冷凍ご飯1杯をレンジで温める電気代は、2分の仮定で1.45円(NE-FL1E)〜1.47円(RE-TD186)
  • 保温が約2時間47分(2分加熱の場合)〜約4時間11分(3分加熱の場合)を超えると、冷凍+レンジのほうが安い
  • 保温の電気代は炊飯器全体の費用のため、保温中に食べる杯数で割って比べる
  • 実際の請求額は検針日・契約条件により異なる目安の計算

よくある質問

炊飯器で1回ご飯を炊くと電気代はいくらですか?

[象印NW-JZ10(5.5合・圧力IH)](https://www.zojirushi.co.jp/syohin/rice/ricecooker/nw-jz/)の炊飯時消費電力量は139Whで、31円/kWh換算では1回4.31円です。炊飯量やメニューによって消費電力量は変わります。

炊飯器の保温は何時間続けると冷凍ご飯より高くなりますか?

本記事の仮定(冷凍ご飯1杯をパナソニックNE-FL1Eの定格1,400Wで2分加熱)では、保温が約2.79時間(約2時間47分)を超えると、保温の電気代が冷凍+レンジの1.45円を上回ります。加熱時間を3分に増やすと、分岐点は約4.19時間(約4時間11分)です。

炊飯器の保温は最長何時間までできますか?

象印NW-JZ10の[公式スペック](https://www.zojirushi.co.jp/syohin/rice/ricecooker/nw-jz/)には「40時間までおいしく保温」と記載されています。保温メニューによって異なります。40時間保温した場合の電気代は、16.7Whの40時間分で20.71円です。

この電気代は実際の請求額と一致しますか?

一致しません。ここでの金額は、[全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWh(税込)](https://www.eftc.or.jp/qa/)とメーカー公表値から算出した目安です。実際の請求額は検針日・契約条件・燃料費調整額などにより異なります。