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エアコンつけっぱなしは得か損か|ダイキン検証データを31円/kWhで再計算

公開 2026/08/18 更新 2026/08/18 最終確認 2026/08/12

「短時間の外出ならエアコンはつけっぱなしのほうが得」という話を聞いたことがある方も多いと思います。これはダイキンが2016年8月に公開した検証が根拠になっているケースが多いのですが、当時の単価と現在の目安単価は異なります。この記事では、公式の検証データを最新の目安単価31円/kWh(税込)で再計算した上で、フィルター掃除や設定温度の節電効果もあわせて整理します。

ダイキンの検証データを31円/kWhで再計算する

ダイキンの検証(2016年8月・設定温度26℃)では、1日のエアコン消費電力量が次のように比較されています。

使い方1日の消費電力量
つけっぱなし5.7kWh
こまめに入り切り4.4kWh

この結果だけを見ると「こまめに入り切りしたほうが消費電力量は少ない」ことになります。ただし検証では、日中35分以内・夜間18分以内という短い外出時間の条件下では、再起動時の立ち上がり電力(部屋を再び冷やす・暖めるために大きな電力を使う時間帯)が響き、つけっぱなしのほうが有利になるケースがあるとされています。

この検証は**当時の電力量単価(1kWhあたり27円)**で計算されていますが、この記事では最新の目安単価31円/kWhで再計算します。

使い方1日の消費電力量当時単価(27円)換算31円/kWh換算
つけっぱなし5.7kWh153.90円176.70円
こまめに入り切り4.4kWh118.80円136.40円
差額1.3kWh35.10円40.30円

単価が27円から31円に上がった分、両者の差額も35.10円から40.30円に広がっています。単価そのものが変わっても「つけっぱなしとこまめな入り切りのどちらが得か」という結論(短時間の外出ならつけっぱなしが有利)自体は変わりませんが、円換算した金額は必ず最新の単価で見直す必要があるという点は覚えておいてください。

フィルター掃除の節電効果

環境省のCOOL CHOICEによると、フィルター掃除による消費電力削減の目安は次のとおりです。

  • 冷房: 約4%削減
  • 暖房: 約6%削減

エアコン14畳用(パナソニックCS-406DJR2)の年間消費電力量(冷房463kWh・暖房1,081kWh)にあてはめると、31円/kWh換算で次の削減額になります。

  • 冷房分の4%削減: 年間約574.12円
  • 暖房分の6%削減: 年間約2,010.66円

さらに、ダイキンが2022年に公開した実験では、3年分のホコリが蓄積した極端な条件のフィルターを清掃すると、消費電力が約48.9%削減されたという結果も報告されています。これは通常想定される汚れ具合よりかなり極端な条件での数値なので、「掃除を怠るとここまで悪化しうる」という参考値として捉え、日常的なメンテナンスの目安としてはCOOL CHOICEの4%・6%を基準に考えるのが妥当です。

設定温度を1℃変えるだけの効果

同じく環境省のCOOL CHOICEによると、設定温度の調整による削減目安は次のとおりです。

  • 冷房の設定温度を+1℃: 約13%削減(目安約70W)
  • 暖房の設定温度を-1℃: 約10%削減

先ほどのエアコン14畳用の年間消費電力量にあてはめると、31円/kWh換算で次のようになります。

  • 冷房+1℃: 年間約1,865.89円の削減
  • 暖房-1℃: 年間約3,351.10円の削減

フィルター掃除と設定温度調整はどちらもお金をかけずにできる対策で、6畳用エアコン(年間22,227円・月額1,852.25円)のような小型機種でも同様の割合で効果が見込めます。

外出時間の長さで判断を変える

ダイキンの検証が示している「日中35分以内・夜間18分以内の短い外出」という条件は、あくまでその実験の設定です。実際の生活では、買い物や通勤・通学など、もっと長く家を空けることも多いはずです。目安として次のように考えると判断しやすくなります。

  • 数十分程度の短い外出(近所への買い物・ゴミ出しなど): 再起動時に部屋を再び冷やす・暖める立ち上がり電力がかさむため、つけっぱなしのほうが有利になりやすい
  • 数時間以上の外出(通勤・通学・外出先での用事など): 立ち上がり電力よりも「空調をかけ続ける時間」のほうが電力を消費するため、こまめに切るほうが有利になりやすい

住宅の断熱性能(気密性・窓の性能)によっても、部屋の温度が保たれる時間は変わります。断熱性能が高い住宅ほど、つけっぱなしにしたときの温度維持コストが下がる傾向があるため、同じ外出時間でも判断が変わる可能性がある点も踏まえておくとよいでしょう。

まとめ

つけっぱなしとこまめな入り切りのどちらが得かは外出時間の長さに左右されますが、フィルター掃除と設定温度調整は使い方に関わらず一定の効果が見込める対策です。まず取り組みやすいこの2つから始め、そのうえで自分の外出パターンに合わせてつけっぱなし・こまめ入り切りを選ぶのが合理的です。

エアコン以外にどの家電から見直すべきか迷う場合は、どの家電から節電すべきかで優先順位の考え方を解説しています。また、この記事の金額はすべて目安単価31円/kWhでの試算であり、契約プランの実際の単価とは異なります。実額を確認したい場合は電気料金シミュレーターをご利用ください。

よくある質問

エアコンはつけっぱなしとこまめな入り切り、結局どちらが得ですか?

外出時間の長さによります。ダイキンの検証によると、日中35分以内・夜間18分以内の短い外出であれば、設定温度26℃の条件下ではつけっぱなしのほうが電気代を抑えられる傾向がありました。一方、外出時間がそれより長い場合は、こまめに入り切りするほうが有利になる可能性があります。検証は特定の条件下での結果であり、住宅の断熱性能や外気温によって結果は変わる点に注意してください。

フィルター掃除だけでどのくらい節電できますか?

環境省のCOOL CHOICEによると、フィルター掃除で冷房は約4%、暖房は約6%の消費電力削減が見込めるとされています。6畳用エアコン(年間717kWh)であれば、単純計算で年間数百円〜千円程度の削減に相当します。掃除自体に追加コストがかからないため、まず取り組みやすい対策です。

設定温度を1℃変えるとどのくらい節電になりますか?

環境省のCOOL CHOICEによると、冷房時の設定温度を1℃上げると約13%(目安約70W)、暖房時の設定温度を1℃下げると約10%の消費電力削減が見込めるとされています。ただし体感温度は湿度や気流にも左右されるため、無理のない範囲での調整が前提です。

つけっぱなしにすると電気代が上がり続けるリスクはありますか?

つけっぱなしにする場合でも、設定温度を適切な範囲に保っていれば消費電力が際限なく増え続けるわけではありません。ただし、極端に低い(または高い)設定温度でつけっぱなしにすると、こまめな入り切りより電気代がかさむ可能性があります。契約している電力プランの単価によっても実際の負担額は変わるため、[電気料金シミュレーター](/#simulator)で自宅の条件に近い試算をしておくと安心です。