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従量電灯BとスタンダードSの違いとは|東京電力エナジーパートナーの料金を比較

公開 2026/08/13 更新 2026/08/13 最終確認 2026/08/09

東京電力エナジーパートナーには、規制料金の「従量電灯B」と自由料金の「スタンダードS」という2つのプランがあります。名前も申込窓口も異なりますが、当サイトが公式サイトで照合した料金データを見ると、基本料金・従量単価・最低月額料金・燃料費調整額の単価まで、現時点ではすべて同一です。この記事では、両者の料金が一致する理由と、名前が違う背景にある2つの構造上の違いを解説します。

基本料金・従量単価は完全に同一

まず結論から確認します。従量電灯BとスタンダードSは、契約アンペアごとの基本料金がまったく同じ表を使っています。

アンペア基本料金(税込)
10A311.75円
30A935.25円
60A1,870.50円

従量単価(電力量料金)についても、120kWhまでは29.80円/kWh、120kWh超300kWh以下の部分は36.40円/kWh、300kWh超の部分は40.49円/kWhと、両プランで区分・単価ともに一致しています。最低月額料金も328.08円で共通です。燃料費調整額(燃調)の単価も、2026年8月分では政府支援込みで-10.27円/kWh、支援なしで-6.77円/kWhとまったく同じ値が設定されています。

つまり、料金を構成するすべての要素が同一であるため、同じ契約アンペア・同じ使用量であれば、月々の請求額は現時点で一致するということになります。

30A・300kWhで試算すると9,236.25円で一致する

実際に契約アンペア30A・月間使用量300kWh・政府支援込みの条件で試算すると、次のようになります。

  • 基本料金: 935.25円
  • 従量料金: 10,128.00円(120kWh×29.80円+180kWh×36.40円)
  • 燃料費調整額: -3,081.00円(300kWh×-10.27円)
  • 再エネ賦課金: 1,254.00円(300kWh×4.18円)
  • 合計: 9,236.25円

この数値は従量電灯B・スタンダードSのどちらで計算しても同じ結果になります。「プラン名が違うから料金も違うはず」と考えて比較検討する方も多いと思いますが、少なくとも今回照合した2026年8月分の単価では、この前提は当てはまりません。政府の電気料金支援(激変緩和措置)は期間限定の措置であり、支援内容・支援額は月ごとに変更・終了される可能性がある点にも注意してください。ご自身の契約アンペア・使用量で試算したい場合は、電気料金シミュレーターをご利用ください。基本料金と従量料金の2階建て構造そのものについては、「最低料金制とは」の記事でも解説しています。

では何が違うのか(1): 規制料金か自由料金か

料金の数値が同じでも、2つのプランには制度上の違いがあります。1つ目は、規制料金か自由料金かという分類です。

従量電灯Bは、経済産業省の認可を受けた「規制料金」です。規制料金は電力会社が単独で単価を変更することができず、料金改定には所定の手続きが必要とされています。一方、スタンダードSは電力会社が独自に設定できる「自由料金」に分類されます。自由料金は電力小売全面自由化以降に登場した料金体系で、規制料金と比べて料金改定の仕組みが異なります。

現時点では両プランの単価が一致していますが、これは「たまたま同じ水準に設定されている」状態であり、制度上の分類そのものが同じというわけではありません。この違いが将来の料金改定のタイミングや幅にどう影響するかは、当サイトのデータだけでは判断できません。

では何が違うのか(2): 燃料費調整額に上限があるかどうか

2つ目の違いは、燃料費調整額(燃調)に上限があるかどうかという点です。当サイトが公式サイトで確認した情報では、従量電灯Bの燃調には上限がある一方、スタンダードSの燃調には上限がありません。

燃調は、火力発電の燃料となる原油・LNG・石炭などの価格変動を毎月の電気料金に反映させる仕組みです。「上限がある」プランでは、燃料価格が急騰した場合でも、燃調による値上がり幅がどこかの水準で頭打ちになる仕組みが用意されています。「上限がない」プランには、この頭打ちの仕組みそのものがありません。燃調の仕組み自体については、「燃料費調整額とは」の記事でより詳しく解説しています。

ここで重要な注意点があります。上限が具体的に何kWh・何円で発動するのかという数値は、当サイトが照合した出典には明記されていません。そのため、この記事では「上限があるかどうか」という構造の違いのみを説明し、具体的な上限額を断定することは避けています。

この違いが影響するのはどんな場面か

現時点(2026年8月分)では、燃調の単価そのものが両プランで一致しているため、上限の有無による料金差は生じていません。この違いが意味を持ってくるのは、将来的に燃料価格が大きく変動し、燃調の単価が上限に近づくような局面です。

上限があるプランでは、そうした局面で値上がり幅が抑えられる可能性がありますが、上限がないプランには、そうした頭打ちの仕組みがありません。これはあくまで構造上の違いであり、「スタンダードSは危険」「従量電灯Bを選ぶべき」といった結論を導くものではありません。実際の値上がり幅は、その時々の燃料価格や各社の料金改定方針によって変わるため、当サイトでは優劣の断定を行わず、構造の違いとして紹介するにとどめます。

まとめ

  • 従量電灯BとスタンダードSは、基本料金・従量単価・最低月額料金・燃調単価まで現時点ですべて同一
  • 30A・300kWh・政府支援込みで試算すると、どちらも月額9,236.25円で完全に一致する
  • 違いは制度上の分類にあり、従量電灯Bは経産省認可の規制料金、スタンダードSは自由料金
  • もう1つの違いは燃調の上限の有無。従量電灯Bには上限があり、スタンダードSには上限がない(具体的なしきい値は出典に無いため断定しない)
  • 現時点では料金差が無いため、契約アンペア・使用量に応じた試算は電気料金シミュレーターで確認するのがおすすめ

よくある質問

従量電灯BとスタンダードSは、結局どちらが安いのですか?

当サイトの料金データ(tariffs.ts)にもとづいて試算すると、契約アンペア30A・月間使用量300kWh・政府支援込みの条件では、どちらも月額9,236.25円で完全に一致します。これは基本料金・従量単価・燃料費調整額の単価が両プランで同一だからです。「どちらかが必ず安い」という関係にはなっていません。

規制料金と自由料金は何が違うのですか?

規制料金は経済産業省の認可を受けた料金体系で、事業者が単独で単価を変更することはできません。自由料金は電力会社が独自に設定できる料金体系です。従量電灯Bは規制料金、スタンダードSは自由料金にあたりますが、当サイトが確認した現時点の単価は両者で同一になっています。

燃料費調整額の「上限あり」「上限なし」とは何ですか?

燃料費調整額(燃調)は、燃料価格の変動に応じて毎月見直される単価です。「上限あり」のプランは、燃料価格が急騰した場合でも燃調の値上がり幅がどこかで頭打ちになる仕組みを持ちます。「上限なし」のプランにはこの仕組みがありません。当サイトのデータでは、従量電灯Bには上限がある旨、スタンダードSには上限がない旨がそれぞれ確認できていますが、上限の具体的なkWh・円のしきい値は出典に明記が無く、当サイトでは断定していません。

自由料金のプランは規制料金より値上がりしやすいのですか?

燃調に上限があるかどうかという構造の違いはありますが、これだけで「自由料金の方が値上がりしやすい」と断定することはできません。将来の燃料価格の動向や各社の料金改定方針など、他の要因も影響します。当サイトでは構造上の違いを説明するにとどめ、優劣の断定は行いません。